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演歌歌謡曲を制作する側が、世代間の手を離してしまっているかもしれない。

最近の晩酌のお気に入りは「尾鈴山 山ねこ」だ。

下北沢の行きつけの「Perry's Bar」のマスターに教わった焼酎だ。

と言いつつも、普通に居酒屋や割烹店などでよく目にする焼酎なので、希少価値があったり高価であったりしないが、飽きのこない味が魅力だと思う。

それと香りが売りらしく、芋焼酎らしいフルーティな香りも疲れ切った脳を癒してくれる。

ロックでも水割りでもお湯割りでもいける気軽さもカジュアルでいい。



その下北沢の「Perry's Bar」であるが、住宅街にあり特に宣伝もしていないので、Google検索しても出てこない。

かれこれ17年くらい営業しているそうで、内装もそのままで時の止まったような店だが、そこがまたいい。



話はかわるが、演歌歌謡曲は「不倫」をテーマした曲が少なからずある。

もちろん、歳をとれば家庭をもっている可能性が高いから、そこから恋愛をテーマにしてみたら、自然と不倫になってしまう。

歳をとっても、たくさん恋愛して、わくわくドキドキして生きることは、それはそれで素晴らしい。

もちろん、本当に不倫をしたらダメだが、あくまでイマジネーションとしての恋愛なら、という前提であるが。

だが、その子供世代(と言っても20代から40代)に受け入れ難い部分もあるだろう。

恋愛も結婚も子育ても初めての体験が続く世代には「不倫はちょっと…」であろう。

初めての体験の連続で、夢のような怒涛の日々を過ごしているのだから。



残念なことに、演歌歌謡曲は、世代間で断絶されたシニア世代特有の音楽と思われているかもしれない。

しかし僕は、ド演歌特有の「ブンチャカ」サウンドや、ゆっくりしたテンポ感や、独特のこぶしや、その他もろもろのメロディや歌唱法やサウンドに、問題があるようには思ってはいない。

やはり、世代間で共有できるテーマの歌詩がもっとあっても良いと思っている。

たとえば、家族愛だ。



20代で「兄弟船」をカラオケで歌う人が意外と多いとの話を聞く。

もちろん、仲間と違った曲を歌ってウケを狙っている部分もあるだろう。

父親の十八番で自然に覚えたのかもしれない。

ただ、家族愛がテーマの詩と、演歌にしては勢いのあるサウンドも、それを選択して理由にあると思う。



逝ってしまった愛する人に贈るラブソング、をテーマにしてもいいと思う。

若い世代であっても、肉親、親戚、友人、知人などの、愛する人がいなくなってしまった喪失感に苦しんでいる人も多い。

そういう人の心に寄り添う歌がもっともっとあっても良いと思う。



演歌歌謡曲を制作する側が、世代間の手を離してしまっている状況を僕は憂いている。

こちらから手を差し伸べることが、演歌歌謡曲の世界でご飯を食べさせていただいる者の使命かもしれない。

僕が下手なりに、歌詩を書いているのはそんな理由だ。

編曲家としても二流三流なのに、生半可な覚悟(そうではないのだが)でいろいろ手を出すな、という批判も甘んじて受けようと思う。

世に問う良い歌詩を書ける力量がないのが、なんとも歯がゆいが、ただただ続けていこうと思っている。



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