アレンジャーという職業は、縁の下の力持ちだ。
CDなどの音楽制作において、音楽家が関われる最後の仕事であり、アレンジがコケれば、それまでの作詞作曲歌唱演奏に関わった音楽家の努力が水泡になってしまう、非常にプレッシャーのかかる仕事だ。
スポットライトを浴びることは少ないが、作品の最終的な仕上げを行うという達成感も高い仕事でもある。
あまり音楽に詳しくない方に「
アレンジャー」という仕事を説明することは難しい。
多くの人には作曲家と編曲家(アレンジャー)の違いはよく分からないようだし、リスナーにとっては多分どうでもいいことなんだと思う。
もちろんそれでいいし、歌手や作詞家作曲家よりアレンジャーが注目されるのは変でしょ。
言ってしまえばアレンジャーは「音楽職人」。
職人は黙って手を動かしていい仕事をすれば、それでいい。
そんな感じで仕事に取り組んでいる中、7/18発売の「
Soul Cry/Because」が、
7/17付オリコン デイリーシングルランキング19位になった。
18日発売で17日でランクインということは、予約だけでランクインしたのだろうか。
このCDはタイトル曲の「Because」カップリング曲の「あなたに愛されて」共に編曲を担当した。
20年ほどのアレンジャー人生で数だけは作ってきたが、週間ランキングベスト200の下の方に載ったことは少々あるが、僕の編曲した作品がオリコンのデイリーランキングに載るのは初めてだ。
当代の売れっ子アレンジャーにとっては「だからどうしたの」的なことだと思うが、それでも素直に嬉しい。
「Because」という曲はカテゴリーとして歌謡曲とのことだが、1980年代に10代20代だった人、TVの「
ザ・ベストテン」に夢中だった人は、思わず顔が綻んでしまうような楽曲だ
歌謡曲は「
歌は世につれ人につれ」なカテゴリーなので、こういう歌謡曲が現れるのは正しいことだと思う。
歌手の「
Soul Cry」は圧倒的な歌唱力の韓国人シンガーだ。
イケメンであるだけでなく、韓国語以外にも日本語も英語も堪能で、韓国でも日本でも多くのファンの心をつかんでいる。
ヒットというのは最終的にCDの売り上げ、DLやストリーミング配信の売り上げ、カラオケのリクエスト数などで総合的に判断されるものなので、瞬発力だけでなく、長く愛される楽曲に育てばいいな、と思っている。
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