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なんでミュージシャンなのか?(その2)

前回「なんでミュージシャンなのか?(その1)」の続きで、今回は「楽器を弾き続ける動機」について書いてみよう。


その動機は大雑把に分けて、3つのタイプがあるように思う。

1、演奏する仲間との時間を楽しく共有したり、観客と一体となり喜びを分かち合うライブを行ったり、コミュニケーションが動機で楽器を弾くタイプ。簡単に言えば「ノリの良い人」。

2、人から注目され、賞賛されるような、他者に影響力を行使することが動機で楽器を弾くタイプ。簡単に言えば、「スター志向の人」。

3、目的(プロになりたいとか)にむかって1人でコツコツ積み上げ、演奏力を極めることが動機で楽器を弾くタイプ。簡単に言えば「職人気質の人」。

もちろん、3つともにあるという人や、その時その時で変化する場合もあるだろうが、長いスパンで見た場合3つのタイプのどれかの傾向がある、と大雑把に考えて欲しい。



「1」のタイプは家庭や仲間を大切にするので、バンドの解散、音楽仲間の人間関係の悪化、結婚や出産などのライフイベントなどの理由で、辞めてしまう人が多いように思う。

人としては何も間違っていないが、プロミュージシャンにはあまり向いていないように思う。



「2」のタイプは、エゴイストな傾向があるので、人を踏み台にする場合もままあるが、それでも人に憎まれない人懐こさや愛嬌があれば、ミュージシャンとしてより「スター」として成功するケースは多い。

ただし「スター」になれないと思えばあっさり見切りをつけて、別分野に切り替える変わり身の早さがあるように思う。



「3」のタイプは、どんなに生活が追い詰められても楽器を弾いている強い信念のある人が多いが、才能の限界を見極められずに、辞め時を逸してしまうことも多い。

趣味として楽しめたら良いのだが、それもできずに不器用に貫く人が多いように思う。



リアルで僕を知る人は「Deep寿は職人っぽいから3だな」と思うだろう。

だから「3のタイプがプロミュージシャンに向いているように書いている」と思うことだろう。

しかし、プロとして成功するのは「2」のタイプが多いように思う。

スタジオやツアーでプロとして活躍しているミュージシャンは、皆その楽器の世界では「スター」だ。

「スター」には華がある。

華があるから、お金を払ってまで、聞きたい、観たい、と思うわけだ。

僕も「3」である自覚はあるのだが、「2」の要素がかなり足りないので、もっと華のあるアレンジをするためにも、自己顕示が必要だと思って日々試行錯誤をしている。

「2」のタイプの人とは何か動機が違う気もするが・・・



しかし、華のある「スター」のプロミュージシャンになっても、一部の「大スター」を除いて、あまり稼げていない。

その超一流の情熱で、IITベンチャーを立ち上げたり、行列のできるラーメン店を経営した方が、もっと大きい成功になると思う。

そこでまた、前回の、

「なんでミュージシャンなのか?」

に戻るわけだ。

動機だけでは語れない何かを、次回に書こうと思う。

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